ケミカルに関してよくよく聞くこんなお話。
当たり前のように使っているものだったりしますが、「それって結構危険ですよ!」とか「それはやめて!」ってものがあります。
今回はケミカルに関する「これって実はダメなんです」をご紹介します。
チェーンに「クレ5●6」は使わないで!
こんな話がよく、ホントによくよくあります。
チェーンに向いてない理由って?
クレ55●って便利なんですよ。でも自転車にはNGです。
だからこういう答えになります。
揮発性で成分が長持ちしない
力がかかる場所やよくよく動かす場所にはあまり向いていない
不用意に使用すると元々の潤滑油を流してしまうことも…
こんなところが理由です。
屋外で使うものには不向きって話もあります。だからドアの蝶番とかにはいいんですよね。
ものすごくこまめにケアするならアリなのかもしれません。
でもそれってやっぱ現実的じゃないって思いませんか?
こんな気持もあるはず。だとしたら、違うもののほうがいいですよね。
自転車のチェーンに向いてるものは?
自転車のチェーンに向いている油はこんな特徴があるものがいいんです。
適度な粘度があって、長く効果を発揮してくれる
自転車チェーン専用のオイルなら、この特徴を備えてくれる。
だから、自転車チェーン専用のオイルを使ってください。
ケミカル(自転車のお手入れなどに使う薬品類の総称)は… というか、何でもそうだとは思いますが、お値段にはお値段分の価値があります。
手間とか、時間とか、労力とかを削減したいなら、ふさわしいケミカルを使うのが得策です。
使い心地や求める性能に応じて必要とするケミカルは変わりますし、使い方によっても最適なケミカルは変わります。ですから、「高けりゃいい」ってわけじゃないのがむずかしいところ。
オススメはこんなチェーンオイル
「用途によっていろいろなオイルがある」って部分は置いておいて、スタンダードなモノとしては、ワコーズのチェーンルブなんかがいいんじゃないでしょうか?
自転車用じゃないケミカルは危険です
ケミカル類は、自転車店に売っているものばかりではありません。
ホームセンターやカーショップなんかでも、似たような商品が売られています。
すっごく安かったりしますよね。
試していませんから、どれがよくて、どれがダメとはいえません。
でも、「大丈夫」と言い切れないことは確かです。
どう大丈夫じゃないの?
ケミカルのなかには攻撃性の強いものもあります。たとえば、「金属部分にはいいけど、樹脂は溶かしちゃう」とか、「塗装に悪影響が大きい」とか。
自転車には刺激が強すぎる! なんて場合もあります。
自転車用は自転車への配慮をしています
自転車用の商品は、そのあたりを考えてつくっていますし、「この部分には使わないでね」とか、「ここだけに使ってね」的な注意書きがしっかりされていたりします。
お店でオススメするケミカルは、実際に使って品質を確かめていたり、信頼できるメーカを厳選したりしています
でも、そうじゃないものはどこにどんな悪影響があるのかわかりません。少なくとも悪影響を与えるものはあります。
自己責任で使っていただくぶんにはいいのですが、アッと驚くようなダメージが発生する可能性もありますので、オススメはできません。
自転車用のケミカル、信頼できるメーカのグッズをオススメします。
パーツクリーナーを使うときは慎重に!
パーツクリーナーって製品が各社から出ています。
そんなお話を聞きます。
ホームセンターなんかで激安だったりしますので、あっちにも、こっちにも使ったり。
「パーツクリーナー」は、もともと「ブレーキクリーナー」と呼ばれていた製品です。そもそもはアスベストを落とすために使っていたものだそうです。もち ろん油汚れも落ちます。なので、お家の汚れとかに少量使うには大丈夫なはず。
でもパーツクリーナーにはいろんな問題があります。
それは注意書きにも出ています。
ゴム、プラスチック、塗装面にはかけないでください
火気付近では使用しないでください
って。
慎重にしてほしい理由は?
攻撃性
パーツクリーナーが自転車の塗装や樹脂パーツにダメージを与えることもありますので、使用は慎重に。
店主メカタは自転車店になる前に、自転車の塗装を剥がしてしまったことがあるそうです。
危険性
パーツクリーナーって火気厳禁です。
ですから、これを使って拭きとった後のウェスは危険物になってしまうってこと。
つまりフツウにゴミ箱に入れちゃダメってこと。
ですから、あまりにアチコチ気軽に使うのってどうなの??? とまぁ、思ったりもするわけです。
使用箇所には十分気をつけて!
少量使うようにしてください
で、油汚れを落とすときは、パーツクリーナーじゃなくて、環境にもやさしいディグリーザーって製品を推奨します。
詳しくは店頭でお聞きください。
密閉空間では使わない
火気の近くでは使わない
これは絶対守ってほしい鉄則。
「汚したら後片付けって面倒だよね」と考えた人が、窓のないお風呂でパーツクリーナーを使って…… 爆発したなんて怖い話もあったりします。
ですから取り扱いには十分すぎるほどお気をつけて。
取り扱いに相当気をつけなきゃいけないって時点で、あまりオススメできないってことです。
ちなみに、「侍サイクルにもパーツクリーナーあるじゃん!」 ってツッコミもありそうです。が、侍サイクルに置いているパーツクリーナーは、比較的自転車に向いているものを選んでいます。
油汚れがよく落ちて、攻撃性が低いもの、自転車に使っても比較的安全なものです。ですからホムセンにあるお安いものとは、全然お値段も違います。が、そこはこだわりというか、自転車屋なんですから当然! ということです。