年に1回近くの大学で自転車点検をさせてもらっています。
今年の点検で多かったのは「車輪のフレ」。だったんですが… なかなか説明が難しい。
フレとは何か? 原因は? どうして悪いの? なんてお話を。
ちなみに、「フレ」というのは車輪の歪みのこと。そのまま放置すると自転車が傷みますし、走るにもエネルギーロスになります。
だから早く直すべし! なんです。
自転車点検会で気になった「フレ」
近くの大学での自転車点検も、2018年で4回目。
毎回たくさんの自転車を点検してます。今年は70台! がんばりました。
過去の様子はこちらから
まぁ「空気入れよう」「チェーンサビサビやで」「ワイヤも錆びてるよ」などなど、言いたいことはだいたい同じ。
なのですが、今年特に目立ったトラブルはホイール(車輪)のフレでした。
「フレ」とは何か?
ホイール(車輪)のフレについて、できるだけカンタンに。
フレとは、本来まっすぐ回転するはずの車輪がゆがんでしまった状態のこと。
本来であれば、車輪はバランスが取れているはず。だから真っ直ぐ回るのですが、そのバランスが何らかの原因で狂ってしまった状態。
自転車をちょっと持ち上げてホイールを回してみるとよくわかりますが、フレている場合は車輪が真っ直ぐ回らず、蛇行したような状態になります。
「フレ」の原因は?
原因はいろいろありますが、主に2つ
- 外側からのダメージ
- 乗っているうちに起こるゆるみ
1.外側からのダメージ
事故にあったり、自転車が転倒した場合、ホイールにダメージが及んで、フレに繋がることがあります。
自分で倒した、事故った覚えがなくても、知らない間に倒されていることもあります。だから油断は禁物。
ホイール自体が曲がってしまっている場合は、ホイールを交換
スポーク(車輪の棒)が折れてしまった場合は、スポーク交換
軽度の場合は、調整で直る場合もあります。
2.乗っているうちに起こるゆるみ
自転車に乗っていると、徐々にニップル(スポークの付け根…)にゆるみが生じます。
ですから、特に理由や原因がなくても、乗っているとじわじわっとフレてきてしまうのです。
ホイールがフレたらどうする?
程度が軽度なら修正・調整でなんとかなります。この修正作業は「フレ取り」なんて呼んでいます。
侍サイクルではこんな工具を使って修正しています。
自転車店に持っていってもよし、工具を揃えて頑張ってみるもよし!
フレているまま放置すると?
そんな声もありましたが、そのまま放置してしまうと不具合が!
早めの修正・修理をオススメします。
- エネルギーロス
- 乗り心地が悪くなる
- 愛車の寿命が縮む
1.エネルギーロス
真っ直ぐ走る能力が低くなっていますから、当然軽快には走れません。
いつもと同じパワーで漕いでもなかなか進まないってことです。
2.乗り心地が悪くなる
これも同じ。
ホイールが蛇行しているような状態ですから、乗り心地が悪くなります。
気持ちよく愛車に乗るためにも、フレ取りは必須ってことです。
3.愛車の寿命が縮む
フレたまま自転車に乗っていると、部品が早く消耗する可能性があります。
また「フレている=スポークが折れやすい・すでに折れている」可能性も高いです。そのまま乗っていると、どんどんスポークが折れていく可能性も。
つまりホイール自体がじわっとダメになっていかもしれないってこと。ホイール全交換となると、お値段も手間もグッとアップしてしまいます
虫歯を早めに処置するように、フレも早めに対応しておけば、愛車の寿命も伸びますし、修理費用も安くあがります。
まとめ
フレはなかなかわからないかもしれませんが
自転車店で「フレてますよ」と言われた場合や、「ホイールがなんだかおかしい」と思った場合は、早めにフレ取りしておきましょう。