自転車にも「維持費」がかかります。
クルマみたいに税金がかかることはありませんが、乗り続けようと思うと毎年ある程度の費用が必要です。
買う際には「維持費がかかる」ってことを念頭に置いてください。
自転車には「歯」と同じケアが必要
もう何度も書いていますが、「自転車」と「歯」って似てます。
- ちゃんとケアしないと悪くなる
- 悪くなってからだと治療が大変で元には戻らない
- 的確にケアさえすればいつまでも快適
- コマメな自己ケアも欠かせない
- 自分で難しい場合は、プロのケアにも頼るといい
- 悪くなると自然治癒しない
なので、今回も「歯」に例えつつ進めます。
必要なランニングコストは?
- 保険
- 消耗品
- 修理代
- 維持費
こんな感じでしょうか?
絶対に必要な経費とは?
保険 : 年間500~2万円程度
滋賀県をはじめ、各都道府県で自転車保険が義務化されています。
義務化されていても、いなくても! 保険には入りましょう。
入るときは内容もしっかり吟味してください! 過去の記事もご覧ください。
消耗品 : 年間2000円~数万円
チューブ類やパンク修理関連品など、乗っているうちに摩耗したり、破損したりするパーツ類。また自己メンテに使うクリーナーやオイル類など。
乗られる距離やタイミング、乗り方で変わりますが、ある程度の予算確保を!
歯で考えると、歯ブラシや歯磨き粉、デンタルフロスなどのことかな?
修理代 : 年間0円~数万円程度
パンクした際の修理など、乗っていればトラブルや故障もあります。ご自分で修理されるならゼロですが、お店に持っていくと「工賃」が発生します。
1年通じて何もないこともあり、何度もトラブルが発生することもあり…
人それぞれですが、予期はしておいてください。
歯で考えると治療費。痛くなったり、トラブルが発生したりしてから歯医者さんに行くパターンです。
維持費 : 年間2万円程度?
クルマでいうところの車検や車検に伴うメンテナンス、クリーニングや洗車など。
とくに何もなくても、自転車を安全・快適に維持するには、ある程度のお金がかかります。
歯で考えると、歯石除去やクリーニング、ブラッシング指導などのこと。病気予防と現状維持に重きを置いたものです。
手を抜くとどうなる?
「維持費」が高いからと、つい疎かにしちゃう人も多いのですが…
ここに手を抜くと、安全・快適に乗れなくなります。
結果的に「修理代」の増大にもつながります。ですから、ここってスゴイ大事なポイントです。
歯医者も「半年に1回、状態が悪い場合は3カ月に1回定期的に通ってクリーニングや歯石除去を」っていいます。
自転車も同じ。年に2回、「何もなくても」通ってもらえるといつまでも快適に乗れます。
2万円の根拠は?
基本のメンテや調整、クリーニング、注油にくわえて、必要に応じてチェーンやタイヤ、ワイヤ類、ブレーキ周りの交換を想定。
年2万円くらいご用意いただけると、収まるんじゃないでしょうか?
必要経費を減らすには?
でも… 思いますよね?
って。
ですから、工夫してこの必要経費を節約しよう! というご提案です。
工夫次第で
- 修理代 : 年間0~数万円程度
- 維持費 : 年間2万円程度
この部分がグッと減るはず。
もちろん維持費がゼロにはなりませんが、パーツ類の交換のタイミングが伸びたり、1回に必要な工賃が減ったりはしますので、トータルのお値段は変わってくるかと思います。
もちろん、たくさん走れば消耗品は減りますので、使用頻度や距離が同じならという条件下です。
その方法をご紹介します。難度の低い順から↓
- 適正に乗る
- 普段から小さなメンテをする
- 異変に気づく
- 買った店でメンテする・行きつけを持つ
- 「交換」と言われたものはすぐ交換
- クリーニングと注油をする
- 自己メンテをがんばる
ひとつずつご説明しますね。
1. 適正に乗る
一番カンタンなのは「適正に乗る」こと。
急ブレーキをかけるなど、ムリ・ムダ・ムラのある乗り方をすると、パーツの磨耗や劣化が激しくなります。
また、タイヤの空気圧をしっかり管理することで「快適な走行」がしやすくなると同時に、タイヤの劣化が抑えられたり、パンクが防げたりします。
あまりに過酷な天候のときに乗らないというのも大事なこと。大雨、暴風、降雪・積雪の時に乗らないだけでも変わってくるはず。
空気入れがない人は、まず買いましょう!
オススメはコレ。侍サイクルでも売ってます。使い方ももちろんレクチャーします
2. 普段から小さなメンテをする
きちんとした「メンテ」じゃなくてもいい!
メンテともいえないメンテだけでもしてもらえると、自転車はグッと長持ちするようになります。
- 雨に濡れたり、汚れたりしたら拭く
- 空気管理をしっかりする
- 屋内に保管する
まずはこんなところからチャレンジしてみていただけると。
保管場所に気をつけて濡れないようにするだけでも、劇的な変化がありますよ!
濡れたときの対処はここから
3. 異変に気づく
病気でも歯痛でも、早めに異変に気づくことができれば治療もカンタンに済みます。
- 異音がする
- ブレーキなどの感触が違う
- 空気が抜ける感じがする
- 変速が決まらない
などなど。「あれ?」「なんかヘン」「今までと違う!」を敏感にキャッチしてください。
「普段と違う?」って気づくいて、その段階で修理やメンテをする。初期段階で対応すれば、維持費も抑えられます。
4. 買った店でメンテする・行きつけを持つ
自転車のメンテや修理は買った店で行なうのが一番安くなります。
侍サイクルの場合、買って1年間は基本のメンテは無料です。他所で買われた場合は工賃が発生します。1回3000円だったとして、2回行けば6000円。この後もじわっと差が出ます。
侍サイクルで6万円、通販で5万5000円だったら、1年で逆転。その後もどんどん差が広がります。カンタンなメンテだったら「今回は無料サービスしておきます」とかザラにありますから。
他のお店でも、程度の大小はあっても、同じような工賃のサービスがあるはずです。賢く購入したはずが… という結果になりかねませんので、通うお店で買うのが維持費を安くするコツです。
ただ、ずっと通ってくださっているお客様だと他店購入車でも、自店購入車の工賃に近くなっていく傾向があるはず。「行きつけの店」を持って、定期的に通うと、同じ作業でもお値段がサービス価格になっていく可能性が。
5. 「交換」と言われたものはすぐ交換
「交換してくださいね」「交換したほうがいいですよ」と言われた時は、即交換。これも大事です。
必要があるから「交換」とお伝えしています。我慢して使ってもパフォーマンスが落ちますし、安全面でも心配です。
たとえば「チェーン交換したほうがいいですよ」の段階だと、チェーン代金と工賃で済みます。
が、無理して使い続けた結果、スプロケットが古いチェーンのカタチに削れてしまい、スプロケ代金と交換工賃も余計にかかった… とか
初期虫歯を放置した結果、抜歯どころか、顎の骨を削るようなことに… なるのと同じ! 放置してもよくならないので、早め早めにケアしましょう。
6. クリーニングと注油をする
自転車のクリーニングと注油も大事です。
面倒な人はお店に丸投げでもいいのですが、費用を安くしたいならご自分でがんばりましょう!
クリーニングと注油ができていないと、錆の原因にもなりますし、ポテンシャルも発揮できません!
何ヶ月どころか、何年もしてないって方は、愛車が泣いているかも…
こんな道具が必要です! というのは過去のこんな記事でご確認を。
クリーニングの講座もあります。気になる方は受講をどうぞ
→ 講座案内
7. 自己メンテをがんばる
究極はココ。
自分で何でもできるようになれば、「工賃」という部分は全部カットできます。
何もかもできるようにならなくても、「パンク修理は自分でしよう」とか、「バーテープは自分で巻いてみるか」とか、少しずつ広げていけば、じわっと維持費も圧縮できます。
専用工具が必要な場合もありますので、趣味でメンテしたい場合以外は、「工具を買うべきかどうか?」という部分の費用対効果も考えてみてくださいね。
自分で自転車を触っていれば、異変にも気づきますし、不調との因果関係もわかってくるはず。何もかも全部じゃなくて、ほんの少しからでも! チャレンジしてみてください。
メンテやってみるなら?
講座を受けてみるのはオススメ
侍サイクルでもいろんな講座を用意しています。
パンク修理、バーテープの巻き方、クリーニング…
その他にも、希望に合わせた講座もうけたまわります。ハンドル交換などをお伝えしたこともあります。
他のお店にも、そういう講座があるはず。最初の一歩として受講するのもオススメです
こういう本を読むとかもいいかも?
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こういうスタンドがあるとはかどります
スタンドは侍サイクルでも売ってます! 使い方もご説明しますよ