自転車“屋”地獄変

(ある程度は)しゃーない? 自転車業界の悪しき慣習!? 他店購入車お断り!の店

他店購入お断りの店ってなぜ?

他店購入車はお断り! って???

うちの店で買った自転車しか整備しない!

そんなお店があります。最近は減ったような気もしますが、まだまだあります。ちなみに侍サイクルは「持ち込み大歓迎」ですから、全然そんなことありませんよ。

さて「他店購入車お断り」ってお店を悪くいう向きもあります。

確かに、お客様サイドとしては「そんなの困る!」って思うはず。でも、自転車屋の立場に立つと、「それも(ある程度は)しゃーない」とも思えます。

だからといって、侍サイクルは「他店購入車お断り!」なんて基本的には言いません。でも、このまま何年もお店を続けると、もしかしたらそうなる可能性もあります。

では、なぜ「他店購入車お断り」になるのかってお話を。

こんな理由があるかもしれない

自転車店も意地悪で「他店購入車お断り」ってことはないはず。つまり何らかの言い分があるのではないか? と思うのです。

考えてみると、こんな感じ?

  1. 自店購入車だけで精一杯」という可能
  2. 扱いのないメーカはパーツ等が手に入りにくい
  3. 感心できないメーカ・ブランドの自転車もある
  4. 元のお店の組み立て・対応に納得できない

1. 「自店購入車だけで精一杯」という可能性

自転車屋の仕事って結構多岐にわたります。

たとえば…

  • 自転車を買いたい人の購入相談
  • 新車組立
  • 納車
  • グッズを買いに来る人の接客
  • グッズの組付
  • カスタム相談
  • カスタム実施
  • 故障のチェック
  • メンテナンス相談
  • メンテナンス実施
  • メンテやカスタム後自転車のお渡し
  • イベント実施や出展
  • 発注
  • 届いた商品の品出し

自転車に関係するものだけでも、こんな感じ?

人気のあるお店だと、これで手一杯になってしまう可能性もありますよね。

とくに侍サイクルは納車や相談に力を入れていますので、1人1人の方に時間をかけます。さらに技術者はたった1人。だんだん手が足りなくなっています。

まぁ人を増やせばいいのかもしれませんが、人件費的にもなかなかむずかしい。ってなると… ってこと。

侍サイクルはまだまだ新しいお店。今までに売った自転車の台数だってたかがしれています。そうすると「持ち込み歓迎」でも回ります。でもこのまま順調に営業を続けると、自店購入車が1000台、1万台になるかもしれません。

そうなると、その自転車のメンテやカスタム、新しく自転車を買いに来る人への対応でいっぱいいっぱいになり、「他店購入車お断り!」になってしまうかも。

2. 扱いのないメーカはパーツ等が手に入りにくい

自店で扱っていないメーカ、ブランドの自転車は、純正パーツが手に入りません。

ってことはトラブルがあった際のリカバリも大変ってことです。

ずっとメンテしていなかったり、古い自転車だったり… そんな場合ってパーツもボロボロな可能性もあります。

共通のパーツなら大抵のお店で手に入りますが、オリジナルパーツだったりすると手に入りません。

「パーツ交換が必要ですね」ってなった場合、お客様に手配してもらうか、どこかの小売店で購入するかってなりますし、万が一破損などした場合、仕入れ値じゃなくて定価で買わなきゃいけないので、リスクがより高くなります。

まぁ破損は無い方がいいんですけど、絶対ないとはいえませんし。

メーカによっては独自の機構があったり、特別な工具が必要だったりもあります。自店で扱っているものなら工具も準備しますし、勉強もしますが、扱いのないメーカのものまでは、ってこともあるんじゃないでしょうか。

3. 感心できないメーカ・ブランドの自転車もある

持ち込み歓迎! ですと、どんな自転車がやってくるかわかりません。

「ルック(もどき)車」もありますし、「あそこの商品は感心できない」「モノが良くないから売りたくない」と思っているスポーツ自転車もあったりします。その基準はお店によって違うので、どこがどう、どれがどうってことはありませんが、きっとあると思います。

侍サイクルにも「あのブランドの商品は○○だからイヤ」だから扱っていないものもありますし、「あのメーカはいいけど、そのなかのアレはいかん」と思っているものもあります。

だからそんなメーカのものは扱いません。扱っている中に混じっているものは、「欲しい」って言っていただけても、「これはやめましょう」って止めたりもします。

そういう自転車は、壊れやすかったり、機構がおかしかったり。だから売りたくない。でも持ち込まれちゃう。すると… ってお話。そういう自転車があること自体が「……」ではありますが、でも! なんですね。

4. 元のお店の組み立て・対応に納得できない

自分のお店で売った自転車には、もちろん責任を持っている。だいたいの自転車店はそうでしょう。

でも他店で売った自転車には責任を持てません

技術の差、考え方の違い、方針… いろんな面で、「自分なら、こんな処理はしない」とか、「もっとちゃんと丁寧に組み立てろよ!」と思うことがあります。また初期不良の見逃しや、お客様への説明が足りないためのトラブルもあったりします。

薄利多売系のお店は組み立てや説明に時間や手間をかけないでしょうし、通販のお店も組み立てや検品がゾンザイな場合があるような気がします。

もちろん説明だってほとんどゼロなところが多いでしょう。まぁそうじゃないお店もあるでしょうし、一概には言えませんが。

ちなみに侍サイクルでは一度バラすような感じで調整してから組み立てますし、納車や相談に時間をかけているつもりです。が、それでもまだ十分ではないかもしれません。十分すぎるってない世界ですから。

まぁ元の組み立てがひどい! とか、説明不足が原因でひどいトラブルになってる! とかが続くと、「他店のはイヤ」って思っちゃうかも。まぁ要は「とりあえず売ったらええねん」系のお店で買われると、トラブルのタネになりやすいってことです。

既存のお客様を大事にするために

ほかにもきっと、理由はまだまだあるはず。

とにかく、他店で購入された自転車っていうのはリスクが高いです。

またそれを受け入れることでキャパオーバーになり、自分のお店で買ってくださった方や顧客への対応がおろそかになったり、すごくお待たせしちゃうのも困ります。

侍サイクルは既存のお客様を死ぬほど大事にしたいって思っています。

ですから「他店購入車を受け入れていたら、今までのお客様に迷惑がかかる」ってことになったら、「受け入れ拒否」ってなってしまうかもしれません。

わざわざ「他店で買った自転車だけど、ここのお店でみてもらいたい」ってお客様は、喜ばしいはず。でも、それでも断る。勇気がいることです。

単に「だから他所で買わずにうちで買え」って考えてる可能性もありますし、「忙しいからやってられない」のかもしれません。過去にトラブルが相次いだからお断りするようになったのかも!?

理由はお店によって違うでしょうし、いろいろ言っていても本音がどこにあるかはわかりません。

でも従来の顧客を大事にするため、リスク回避のために仕方なく他店購入車を断っているのかもしれない。そんなふうにも思うのです。

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