前から書きたかった、自転車のノルマのお話。
自転車店に、販売ノルマはあります! それはもう明確にあります。って話は長くなりすぎるので、何回かにワケてになるかな? 業界裏話です。
自転車の取り扱いにはノルマがあります
自転車の販売にはノルマがあります。それはもうありますので仕方ありません。あったり、なかったり、ゆるかったり、キツかったり… いろいろ。
「ノルマがあるところなんか扱いやめたら?」ってときどき言われますが、それだとほとんど完成車の扱いがなくなっちゃうかも。
ノルマっても悪いばっかりじゃありません。だってどこのメーカー・ブランドさんも「マジメに扱ってくれる」ところと取引したいじゃないですか? マジメに思いや品質をリスペクトして一生懸命売ってくれる店が好きなはず。しかもある程度「売れる感じ」がわかってないと、製造にしても輸入にしても計画が立てられない。だから必要悪っていうか… 悪いことじゃないと思います。
いたずらに扱いばっか増やしてもアレでしょうし、絞りつつ「ここのが好きだから売りたい」「間違いなくオススメできる」ってメーカー・ブランドとお付き合いするのがいいとも思います。そのためのノルマって思うと、まぁあって当然です。
さらに「一生懸命売る」店が贔屓されるのも当たり前。がんばって売ってくれるところと深く関わって、気持ちでも条件でも寄り添うのって、当然だと思います。
もちろん悪しき面もありますよ、ノルマって。だからむずかしいところなんですけどね…
今回はどんなノルマがあるの? って話です。ノルマがどんなカタチかっていうのは大きくワケて4形式? くらいあります。
1. ノルマがない
ノルマのないメーカーもあります。1台から、いつでもOKみたいな。
ただしノルマ以外の部分で審査的なものがある場合もあります。知識とか取り扱いの傾向とかで総合的に判断されるとか。
2. 取引開始時にノルマがある
最初に取引を開始するときに「○台買ってくれ」って形式。これは「ノルマ」っていうよりも、店頭に1台くらいは展示してほしいという意味の場合もあります。
初年度のみ○台ですから、2年目以降は「1」と同じになるって考え方。でも「1台以上は店頭に置いてね」って場合も多いので、展示車が売れると追加で買うみたいな感じにはなったりします。
3. 毎年契約更改時にノルマがある
自転車の取り扱いは通常1年ごとの契約更新。その更新時に「○台」もしくは「○円」以上買ってくれという形式。台数指定が多いです。
侍サイクルとしてはこれが一番しんどいです。1台とかならいいのですが、結構な台数な場合もあるので、それだとキツイ。侍サイクルは店頭展示を最低限にする方針です。店頭在庫が多いと、「なんとかこれを売ってやろう」と思ってしまう。これは絶対イヤなので。だから、毎年の初回ノルマがあるメーカー、ブランドとのお付き合いは慎重にしています。
これって、「売れる予定がなくても、とりあえず買って」ってことでもありますよね。とくにサイズがある車種では、どうしても不良在庫になってしまう可能性が高いんじゃ? って。バリバリの売れ線があるブランドとか、お店の方向性とバチっと合っているところはともかく、そうでない場合は、「むずかしいなぁ…」って思うんです。
4. 年間ノルマがある
1年間の契約期間中に「○台」もしくは「○円」以上買ってくれという形式。ノルマの量・額はかなりピンキリです。数百万円なんてところもあるとか、ないとか。
1年の間に達成すればいいので、比較的侍サイクル向けの形態。「ここのが売りたい!」「オススメしたい」ってものを扱うようにしていますので、まぁなんとか。
でも「ノルマがキツイからって、それをプッシュしたりはしない」って決めていますし、それはかなり厳格に守るようにしています。
同じところのノルマでも段階式になっていたりするところもありまして。上の段階になると、いろいろイイことがあったりもします。
ノルマの考え方はいろいろ
一応、こんな感じのノルマがあったり、なかったりしまして、各店舗はそれを考えつつ、「どれを扱おうかな?」と取り扱いを決めている感じです。
「ノルマ」っていっても、厳格だったり、ゆるかったりはします。「絶対」ってところもあれば、「目標」ってところもありますし、考え方もいろいろ。
どれがいいってわけじゃないですが、侍サイクル向きの形式と、不向きな形式はあるなぁ… ってのは常々思います。
まとめ!
どこがどうっていうのは言いませんが、ノルマはあるんだぞ! っていうのは、別にヒミツじゃないと思いますので、こんなお話。
でも取り扱いをするか? しないか? 扱いがあるか? ないか?っていうのは、また別のお話です。長くなるので、次回以降に。