自転車をあれこれ触るのに欠かせないのが工具。
「自転車店は工具貧乏」なんていわれたりもしますが、それってホント? ってお話。
自転車店は工具貧乏??
それってある意味ホントです。それはとにかくたくさんの工具が必要だから。
六角レンチとか、ドライバーとかも当然必要ですし、トンカチとかノコギリとかも使います。さらに自転車だけにしか使わない、特殊なカタチの工具もたくさん。
「なくてもいい」「あると便利」なんじゃなくて、「ないとどうしようもない」工具が多いので、とにかく持っていないと仕方ありません。
しかも規格が変わるたびに必要な工具も変わったりしますので、新しいものが出てくると買わなきゃいけない。かといって古い自転車に乗る人も多いので、古い規格のものも必要。ってことで、どんどん増えちゃう。
BBっていう部分の周りに使うものだけで、20種類以上あったりします。各社がいろんな規格を出すので、侍サイクルみたいに「○○専門」じゃない自転車店は無尽蔵に近いくらい工具が必要になってきます。
とにかく奇々怪々なくらい工具があり、どれもこれもイチイチ必要。さらに結構消耗品だったりしもしますので、どんどん買っていかなきゃ行けないんです。だから「工具貧乏」ってこと。
まぁでも店主メカタの場合は、工具フェチなのでそれもまた楽しだったりします。
大きな工具もあります
片手で持てる工具だけじゃなくて、治具的なものもあります。
写真は、「フレ取り台」。
自転車って、ぶつけたり転んだりすると… そうじゃなくても乗っているうちに、ホイール(車輪)が振れてきます。「振れ」っていうのはふらふらとしてきちゃうこと。スポークが緩んだり、いろんな部分の精度が悪くなって、バランスが崩れてしまうってことです。そうなると均等じゃなくなるので、ホイールがキレイに回らなくなる。ってーと、走る能力が下がります。
だから定期的にフレ取りするほうがいいんです。あ、これってシティサイクル(ママチャリ)でも同じ。ホイールの回りが悪いなと思ったら、フレ取りしたほうがいいかもしれません。
で、その作業をするための台。この台にも精度が必要なんで、結構高額な工具だったりします。
でも振れを取るなら、あったほうがいい! というか、ないとはじまらない! ってことで、もちろん侍サイクルにもあります。工具メーカーによって違いもあったりしますので、フレ取り台も何種類もあったりして。
最近は、お手伝いしてくださる方もいらっしゃるので、写真のように同じものが複数台あったりもします。
ほかにも、1つ10万円クラスの工具がたくさん。出番こそ少ないですが、それでも必要なものばっかりなんで、しっかりそろえるのが基本。こんな工具を使って、どんどんいい技術を提供していきます。で、安全で楽しく、快適な自転車をお届けしちゃうのです!
これほしい! 来年こそは!!
まだ買えてないけど、狂おしくほしい工具がこれ。
KOWAのスポークカッター。スポークをまとめてカットできる機械。1本ずつ切るものは持っているのですが、自転車のスポークって片輪で20~30本くらいあったりしますので、1本ずつ切ってるとキリがない。ミニベロとかには短いものも使いますので、ホントにあると便利なんですよね。
お値段は「時価」というか、「要問い合わせ」な感じですが、先日問い合わせたら「いいアルミロードバイクが買えるくらい」なお値段でした。さすがに手が出しづらくて、「ほしい、ほしい」とはいいつつも、なかなか…
でも来年は、来年こそは! 手に入れたいですね。
あ、プレゼントしていただける方募集中! この工具を使って行いたい、「手組ホイール」ご依頼って案件も大募集中です!
そんなこんなで、自転車店は工具貧乏っていうのはホント。工具って奥が深すぎます!