X(旧twitter)では、「昔のゲームのライブのため」にお店を臨時休業するだけの告知に1000以上の「いいね」をいただきました。嬉しいやらびっくりするやら。
仕事を投げ打って、青春時代を取り戻しに行こうとするおじさんの姿が滑稽だったり哀愁があったりしたのかなと思います。
世間一般的に考えれば、「優先順位がバグってる人」なわけですし。
一方で、私の投稿から何か得体のしれない思いや情念のようなものを感じ取ってくださった方もおられたようで、それが投稿の拡散につながったのかもしれません。
私だけが特別なのではなく、今回のライブに参加された皆様全員が、大なり小なり何かを犠牲にして参加なされたんじゃないかな、と思うのです。
仕事だったり、時間だったり、金銭的なことやその他諸々の事情を。
最初にPCエンジン版『ときめきメモリアル』が発売されて30年。それだけの年月が経てば、そりゃあ、人間色々と変わりますよ。環境、立場、しがらみだったり責任だったり、家族だったり、優先すべきものが出来ていきます。でも、それは仕方ないですよ、それが「生きていく」ということですよね、きっと。
参加前には「当時のような情熱が今の自分にあるのだろうか」という不安もありました。日々の積み重ねの中で「自分の中の好き」が少しずつ少しずつすり減らされて、徐々に薄れてきたような、そんな自覚もあったのは事実です。
そんな毎日の中で得られた、今回のオリジナルキャスト勢揃いの記念ライブという夢のような機会は、まさに宝石のようでした。ライブのタイトル通り、「エモーショナル」な体験。
上手く言葉にできないのですが「30年、必死に生きてきて良かった。ずっと『ときメモ』が好きで良かった」という気持ちでいっぱいです。
いろいろな事情で今回の都合がつかなかったファンの方もたくさんおられたかと思います。悲しいけれど、中には「あいつも生きていれば、来たかっただろうな…」という仲間もおられたかもしれません。「30年」という時間は、そういう重みです。そして、そういう悲しみを背負う、それもまたきっと「生きていく」ことなのでしょうね。
私ごときがこんなこと言って良いのか分からないのですが、そんな皆様にも「頑張って生きてきて良かった」という機会がきっと訪れることを願って止みません。
だって、30年経て信じられないようなこんな奇跡みたいなことが起こったんですよ。
だから、生きていればきっと起こるはずです。そう信じています。「歳月を経る」ことは何も悪いことばかりではないですよね。この歳になったからこそできることもあるじゃないですか。金銭面もそうだし、時間のやりくりとか都合のつけ方とかもね。時間を重ねたからこそ感じられる喜び・楽しさがあります。
「あの頃の思い出」を「新たな思い出」に進化させられるのは「過去の自分」じゃなくて、「今の自分」だけだから。
2日間、たくさんの「きらめき高校同窓生」とともにかけがえのない時間を過ごすことができました。
まずは、誰一人欠けることなく揃ってくださったキャストの皆様の存在、それこそが奇跡です。
そして、このライブを共に楽しみ盛り上げてくださった会場の皆さん、遠くからこのライブに思いを馳せてくださったファンの皆様、このようなワガママな理由で臨時休業するのを許してくださった当店のお客様方々、そしてお店の営業的にも経済的にも負担をかけることになった私の妻へ、お礼申し上げます。本当にありがとうございました。
今後、再びこのような素敵な、いや、それを超えたもっともっと素晴らしいライブが開催されますことを期待して。いや、かならず実現されると信じて。
もっともっと大いに人生を楽しみましょう。