身長155cm未満の「小さいさん」に贈る、自転車あれこれ。小さいさんならではの「困った」が少しでも解消されるように、自身も153cm、自転車歴20年(!?)、いろんな自転車に乗ってきたマネジャー雅ががんばります
今回は「小さいさんの自転車選び」のお話。
小さいサイズってどうなの?
身長155cm未満の「小さいさん」。
以前は自転車選びはかなり難しかったのですが、最近は小さめサイズのラインナップも増えまして、かなり選択肢は増えました。ありがたいことです。
だからといって「大丈夫」と太鼓判ってわけにはいかない。まだまだ「注意したほうがいいポイント」みたいなのはあるんです
何でも選べるわけじゃない
選択肢はすごく増えましたが、やっぱり「何でもかんでも乗れる」ってわけにはいきません。乗れない車種は少ないと思うのですが、158cm~、または160cm~というモデルもありますので、「カッコいい」「可愛い」と思った自転車にすべて乗るってことはできません。
また「世の中の流行り廃り」にも結構影響を受けます。例えば「ロードバイクが流行っている」時は選択肢が多くなりますが、あまり人気がなくなるとモデルが減ったり、なくなったりする… 的な。あまり流行していない車種だと、「エントリー」か「ものすごくお高い」かの二者択一みたいになってしまい、中間層がゴソッとなくなったりもします。
どうしても「すごく大きい」とか「すごく小さい」ものから消えていく傾向がありますので… ここはなかなか難しいところです
タイヤが大きな自転車、たとえば29erとか、ファットバイクになると、さすがにちょっと存在しない、もしくはほとんどなくなっちゃいますね…
適応身長があまり当てにならない?
各メーカ、各ブランドから「適応身長」というのが出ています。
が、これはイマイチ当てにならない。160cm~と書かれていてもラクラク乗れることもありますし、逆に150cm~と書かれているのにすごく乗りにくいことも。
これは身長だけでなく「手や足の長さ」がかなり影響するためです。
具体的にいうと「足は届くんだけど…」な自転車がたくさんあります。たとえば「ハンドルが遠い」「トップチューブが食い込みそう」「サドルから前に降りた時にスペースがなさすぎる」などなど。なんとなく「姿勢に無理がある」とか、「乗りにくい」と感じる状態とでもいうのでしょうか?
だからやっぱり実車を観るとか、乗ってみるとかは大事になるかもしれません。
タイヤサイズを変えているものも
小さいさん向けサイズは、通常モデルと「タイヤサイズ」を変えている場合もあります。
あまりに小さすぎると子供車みたいに見えかねませんし、通常の自転車よりも長距離・長時間漕ぐのが大変になることもあります
また650Cとか26インチとかのサイズになると、タイヤやホイールの選択肢が減ります。楽しく乗られるには問題ないのですが、後々カスタムしていきたい場合には、ちょっと注意が必要です。この辺りは「どう楽しむか?」の部分ですので、買われるお店でご相談ください。
小さいさん向け自転車の「困った」
小さいさん向け自転車。
いろいろ考えて作ってくださっているのですが、どうしても「小さいさんでも乗れる」ことだけを考えるあまりに、ちょっと不便や不具合が発生していることもあります
知恵や工夫で解決できる部分もありますので、こちらも自転車店でご相談ください
色やデザインが可愛すぎる
小さいさん向けの自転車はやっぱり「女性向け」を意識したものが中心。ですから色とかデザインがどうしても可愛い寄りになっちゃうことが多いです。
そういうのがお好きな方はもちろんいいのですが、そうじゃない方には少しばかり残念ですよね。
シック系・原色系よりも、ミント、水色、ピンク、白という辺りが中心という感じ? せっかく車体が「黒」なのに「ロゴがなんかカラフル」とかもありまして… シンプルなのがお好きな方は、なかなか好みに合うものに出会えないかもしれません
ボトルケージが少ない・ない
フレームには飲み物(ボトル)用のケージを取り付ける台座がついていることが多いです。この台座、通常だと2個あります。が、小さいさん向けだと1個、時には0個になっちゃいます
「存在はしてるけど、まず使えない」という場合もあります。小さいさんの自転車はどうしても三角が小さくなるので、そこにボトルケージが付けられたとして、どんな角度でボトルを入れるのか? とか、ちょっと長めのボトルだと入らないとか…
こういうグッズを使えば、飲み物を運ぶことはできますので、大丈夫といえば大丈夫なのですが… やっぱり「困った」はありますね
シートポストを上げられない
小さいさんはどうしてもサドル位置が低くなります。つまりシートポストをかなり下げて乗る人も多い。
シートポストが下がっているということは、シートポストへの装着を想定したアレコレを諦めねばならないということです
たとえばリアライト、たとえばサドルバッグ。そういうものが取り付けられない、もしくは難しい、場所を選ぶ
リアライトはシートステーや、サドルに装着すればいいことなのですが、サドルバッグはホントに難しいかも? 別の方法で荷物の運搬を考えてください。当然フレームバッグも使いにくいですので… ハンドルバッグとか、キャリアを使うとか… になりそうです
素敵な愛車と出会ってください
いろいろ書きましたが、それでもやっぱり選択肢は増えていますし、いろんな種類・デザイン・カラーの自転車があります。
昔は「153cmでロードバイク? オーダーしかないでしょ」みたいな時代もありましたが、今はそんなことありません。
いろいろ諦めなきゃいけない場合や、工夫が必要な場合もありますが、素敵な愛車を選んでください。
小さいさんの自転車選びを応援します