自転車の雑誌やムックを信じこんじゃダメってお話。
全部が正しいわけじゃない!
書いてあること、言ってることが全部正しいと限らないっていうか… まぁ提灯記事(対象を持ち上げる記事)が多いですよ。って話なんですけどね。
自分たちはもともとライターです。今は単行本とかムックとかが中心ですが、かつては情報誌とかガイドブックの記事も書いていました、まぁいろんな仕事していました。
その経験からいえるのは、マスコミはホントのことは書かないってこと。いや、ウソを書いてるんじゃないんですけど、だからといって真実じゃないっていうのか??? 取材先とは協力関係になるので、いいことは書いても、悪いことは書きませんよってこと。
よくよくご存知の方も多いとは思いますので、イマサラなんですが… それでも「この雑誌で褒められてるから~」とか、「ここって全然雑誌に載ってないけど、大丈夫なの?」を時々聞きますので、あらためて。
取材先は協力関係です
取材先がそもそもクライアントだったりする
情報のなかには、メーカーや店舗がお金を払って書いてもらっている部分があります。記事のカタチをした広告。そういうページは当然ですがいいことしか書きません。
でもそれだけじゃない。メーカーや店舗が広告を出しているとしたら? やっぱりクライアントですよね。たとえ記事のページだって、クライアントのことって悪く書けますか? って思うのです。
「おすすめショップ」として紹介されているお店。クライアントですよね? その特集に対して広告費をかけている場合もあるでしょうし、「いつも広告出してくれてるから」ってサービスの場合だってある。でも、それって単に広告費を出しているお店ってだけで、ホントにオススメショップなのかはわかりません。
情報誌でも、記事っぽい広告はたくさんありました。広告費を出しているお店は優先的に取り上げ、大きな誌面を割き、たびたび取り上げます。当然ですが「読んだ人が行きたくなるように」がんばって記事を書きます。ウソは書きませんけど、隠したり、誤魔化したり、マイナス点に触れない書き方はします。
仮に食事が不味かったとしても、「マズイ」とは書かないってこと。味に触れないとか、「個性的な味わい」って書くとかってことです。
Win-Winの関係がある
クライアントじゃなくても、情報の提供をしたり、物品の貸出をしたり。そうじゃなくても取材対応をしてもらって、素材の提供をしてもらって、ときに原稿の確認をしてもらう。
そういう協力無くして情報誌って成り立ちません。
そうなると協力関係になりますし、仲良くだってなる。となると、悪いことは書かないし、いいように書きたくなるってこともあるんじゃないですか?
お世話になっている相手のこと、いいように紹介するって、当然あります。しかも褒められている方がブランドやショップのファン・ユーザーだって嬉しい。ってなると褒めて書くほうが、全員が幸せになるって判断になりませんか?
何度も取材に行くお店、当然ですが距離が近づきます。そうすると愛着も出てきます。そうなると次も「あのお店紹介しよう」って思います。いいように書けば喜んでもらえる。読者の顔は見えないけど、担当者の顔は見える。だったら?? ってことじゃないでしょうか。
実態を知らない
メーカーから提供される情報だけで記事を書くことだって少なくありません。となると、相手の言い分を書くことになります。
当然ですが、いい部分を紹介します。
カタログや資料をドサッと渡されて、記事を書くこともあります。料理を食べずに料理記事を書くこともありました。行かないで観光スポットの記事を書くことだって。そういうことなんじゃないかな? って。
そんな感じで、記事は必ずしも公正に伝えてるわけじゃないってことです。
「いいとこばっか」なんてありえない
お店でも、自転車でも、グッズでも「いいところばかり」なんてものはありません。だって、いい部分の裏返しが悪い部分でしょ。「優しい」って、「優柔不断」だったりするみたいな。
たとえばタイヤ。薄く軽くすると回りが良くなって軽く速く走れるようになる。でも扱いが繊細になりますし、パンクしやすくなる。そのマイナスを伝えないのがマスコミなんじゃないかな? って。
お店でなら自転車にしても、グッズにしても、ご紹介するときには「メリットとデメリット」とか、「オススメポイントと、オススメできないポイント」とか、「いいところと、悪いところ」をセットにしてお話します。でも、悪いことは隠す… というと語弊がありますが、書かない。
それはダメじゃないんです。そういうものってだけで。でも記事だけを信じこんでしまうと「こんなはずじゃなかった」になる可能性があるってこと。ここだけ考えてほしいなって。
ある程度参考にするには素晴らしいと思うのですが、それを盲信してしまうと「うーん、そうじゃないんだけど」とか、「それって、そんなにいいもんじゃないよ」が生まれてしまうんじゃないかと思います。
もうひとつ、よく言われるのがこれ。
「マスコミにたくさん載ってる、たくさん褒められてるモノがいいモノで、そうじゃないのが悪いモノなんでしょ?」って話。いやいや、良し悪しにはまったく関係なくて、単に広告宣伝費をかけてないだけって可能性が高いんじゃないでしょうか。
あとはそういう雑誌や広告を見る人はターゲットが違うとか、そんなに多く供給できないとか、いろんな事情があるとは思いますが。
まとめ??
自分たちで発信する以外の広告宣伝費はかけない! そんな余力があったら還元する。と決めている侍サイクルの負け惜しみじゃない!! と思いたいですが… 情報はちょっと疑いつつ参考にする程度にするのがいいんじゃないですかね?